オクトパストラベラー

体験版で感じたとおり、河津ゲーの同人ゲームという印象だった。たぶん今の技術でロマサガ3完全版を作ろうとしたらこんなゲームになるんだろうという感じ。

毒にも薬にもならないシナリオを、やたらウェットなカット演出で見せられる。仲間4人目ぐらいから全部スキップするようになった。会話内容自体はサガシリーズと同じぐらいの(中身がない)情報量なんだけど、声優のフルボイス+ウェイトが挟まる演出で死ぬほどテンポが悪いし、それを全員分見せるためのメタな進行管理が行われていて(飛ばすことはできるが)、とにかくだるかった。

サガのあの無味乾燥な、だけど妙に味のあるテキストは、容量の問題や技術制約もあったんだろうけど、ゲームのテンポを損なわないために必要だったんだな、という学びがあった。

JRPGとしての戦闘システムの出来は悪くないと思っていて、サポジョブでシナジー出して、バフデバフを過不足なく揃えてバーストダメージ出すという現代的な設計で、それは悪くないと思うんだけど、キャラクターやシナリオが全然味気ないのにそれに引っ張られたレベルデザインで、とにかく先が読めてしまう。フィールドのデザインがかなり酷くて、3Dマップの奥行きを使って隠し道に宝箱をおいておく、というパターンしかない。

攻略情報縛ってて、意図的なレベル上げを可能な限り避けてても、かなりぬるく感じた。緊張感出すのに推奨Lv-7ぐらいの進行をしていたが、自分が楽しむには特殊なレギュレーションが必要という感じだった。