ドッジボールとギターとEmacs

小学校の頃、昼休みの40分の間や、授業と授業の間10分の間にもひたすらドッジボールをしていた。 たしか、都合よく自分のクラスはドッジボールコートに面していたので、短い休み時間でも10分あれば十分だった。 (毎回チャイムで駆け込んでいた気がするが)

ドッジボールは骨折しやすいスポーツであると思う。ボールをキャッチするには手のひらで包むように受け止める。ちょっと角度を間違えるとすぐ突き指する。

僕は頻繁に骨折し、小学校を卒業するまでにすべての指を一度以上骨折した。右手の親指は打ちどころが悪かったのか成長が止まってしまい、右左が明らかに長さが違う。指相撲で勝てたことがない。 それから左手の小指が上手く曲がらない。曲がることは曲がるのだが、たぶん可動域が普通の人の半分ぐらいだ。

ついでに言うと、僕は遺伝的な問題で指が短い。身長が低いわけではないのだが、大抵の女の子より手が小さい。親も従兄弟もみんなそうだったから遺伝なのは間違いない。

こんな感じで列挙するとなんだか深刻なようだが、別に日常生活に支障をきたすわけではないので、あんまり気にしてなかった。実際に不都合に遭遇するまでは。

不都合1

最初の不都合は、ギターだった。高校時代はクラシックギター部で、バンドもやってたのだけど、あまりに左手小指が動かないので、速弾きするのを諦めた。 別にメタルがやりたいわけではなかったが、ギタリストたるものそれぐらい出来ないと恥ずかしいという思いで必死に練習したのだが、教本通りの動きには至れなかった。

単に根気が足りなかったのかもしれないが、それでギタリストとして一発当てるのは諦めた。今となってはそれ以外の才能の無さを感じるので早く諦めてよかったとは思う。

不都合2

次の不都合は、キーボードでの入力だった。職業エンジニアになり、一日に8時間ほどコードを書くと、Ctrlを抑えるために左手小指を酷使することになる。昔はEmacsをつかっていたのだが、すぐに無理だと悟った。このエディタはあまりに左手小指を酷使しすぎる。ネタではなく左手小指が死活問題になった。

生のEmacsキーバインドを諦め、自分で拡張を書いてEmacsの上にノーマルモードを作った。Vimの真似だ。この時Vimperatorを使っていたのでVimキーバインドは一通り知っていた。

でもまあ結局、Emacsは何かとCtrlを抑えながらの操作を要求されるので、諦めてVimを使うようになった。で、Sumblime 覚えて Atom 覚えて、どちらも結局 vim-mode 的なものを使っている。

俺も昔はお前のようなEmacsユーザーだったのが、小指に矢をうけてしまってな…

障害者ってレベルじゃないけど、小指に疲労が集中するとコードが書けなくなるので、hjklとノーマルモード的な概念がないともはや入力ができない。だから何はともあれvim-mode 的なのを使ってその上で改造する。 よく勘違いされるのが、ほしいのはノーマルモードの概念であってVimエミューレーションではない。だからVimmerが微妙にVim っぽいくせにVim ではないから使えない!という文句を僕はあまり感じたことがない。どうせ自分でキーマップ書くし。

LL Diver

で、今週末はLL Diver ってイベントがあるんだけど、そこで エディタ対決(仮) ってパネルディスカッションでAtom代表として登壇するので、みんなきてくれよな!

LL Diver開催案内 | LL Diver

    Emacs: 吉田昌平 @syohex
    Vim: @kaoriya
    Atom: @mizchi
    Sublime Text: 平出弥彦 @chikatoike
    司会:前田薫 @mad_p (レピダム)

という感じで雑になったところで終わり